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トレーニング研究室【とれけん】

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筋力トレーニングが筋線維伝導速度に及ぼす影響

 

体力科学の研究

松永智氏、 佐渡山亜兵氏、宮田浩文氏、勝田茂

の研究引用(1990年)

 

7人の男子生徒の上腕二頭筋における筋線維伝導速度の筋力トレーニングの効果を調査しました。

被験者は、16週間、1日3セット、1週間3日、最大等張随意収縮(※1アイソトニック コントラクション)の60%で消耗するように訓練されました。 筋線維伝導速度は、筋線維に沿って配置された※2表面電極アレイで測定され、最大随意収縮中に記録された2つの筋電信号間の時間遅延から計算されました。 29.2 + 1.4 cm(平均S. D.)から30.61.5 cmに、上腕のギス(直径)が大幅に増加しました(p <0.01)。 一方、トレーニングでは、上腕のスキンフォールドに大きな変化はありませんでした。 トレーニング前とトレーニング後の有意差は、最大等張強度に見られました(p <0.01)。 最大等尺性筋力はトレーニングで有意な変化を示さなかったが、最大等尺性筋力が増加する傾向があった。 筋線維伝導速度はトレーニング期間中に3.5%増加しましたが、これは有意ではありませんでした。 これらの結果は、筋線維伝導速度に対する筋力トレーニングの影響がないことを示唆しています。

 

※1アイソトニック コントラクション

一定の負荷に対する動的運動のこと。普段行なっているトレーニングや動作

 

筋活動電位の発生過程は,最初に中枢神経系から
の運動指令が電気的興奮として脊髄前根を通り運動
神経軸索を伝わる。電気的興奮は神経筋接合部に達

はじめに
筋 線 維 伝 導 速 度 (Muscle Fiber Conduction Velocity : MFCV)は,これまで廃用性筋萎縮や疲 労の評価指標として重要視され,多くの研究がなさ れてきた。しかし,理学療法士が注目すべき筋張力 の発揮と運動制御における MFCV の変化の影響は 未だ十分に知られていない。我々は,それらの観点 から研究を進めており,いくつかの知見が得られつ つある。
本論では MFCV の変化要因について解説し,最 後に理学療法と MFCV の関連性について述べるこ ととする。
筋線維伝導速度
筋活動電位の発生過程は,最初に中枢神経系から
の運動指令が電気的興奮として脊髄前根を通り運動
神経軸索を伝わる。電気的興奮は神経筋接合部に達
し,神経終末からアセチルコリンが放出される。ア セチルコリンは神経筋接合部の筋線維側にある終板 に作用し,膜イオンに対する透過性を変化させ,活 動電位を発生させる。そして,終板で発生した活動 電位は筋線維の末端に向かって伝わる。終板は一般 的に筋線維の中央にあるため発生した活動電位は両 端に向かう 1, 2)。この活動電位の伝播速度が筋線維 伝導速度である。